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統計でみる高齢者の人口と認知症

目次

人口の高齢化と認知症

現在の日本の総人口は、1億2,644万人(総務省発表平成30年データ)となっています。このうち、65歳以上の高齢者は、3,588万人となり、総人口に占める割合は、28.1%となっています。

男女別では、男性1,546万人、女性2,012万人で、男女の比率はおよそ3対4となっています。

また、65歳以上のうち65歳~74歳の人口が1,760万人で、総人口に占める割合は13.9%、75歳以上の人口は1,798万人で、総人口に占める割合は14.2%となっています。

この平成30年の統計で、75歳以上の人口が、65歳~74歳の人口を初めて上回ったとのことです。高齢者の中でも、さらに年齢の高い人の割合が増えていっているということです。


将来の予想

国立社会保障・人口問題研究所が平成29年に発表した「日本の将来推計人口」によると、令和47年には日本の総人口は8,808万人まで減少すると予想しています。このうち、65歳以上の高齢者は、3,382万人となり、総人口に占める割合は38.4%に達すると予想されています。これは国民約2.6人に1人が65歳以上となる超高齢化社会です。

ただ、今の65歳の方々を、昔通りの区分けで高齢者と呼んでいいものかという疑問はあります。今から45年以上先の65歳の方々は、今の人たちよりもっと元気な65歳だろうと個人的には思います。

高齢者のライフスタイル

1人暮らしの高齢者も年々増えてきていて、平成12年には303万人でしたが、平成27年には593万人となり、令和16年には762万人になると予想されています。

認知症の高齢者

認知症の高齢者は、厚生労働省のデータで全国に約462万人(平成24年)とのことです。これは高齢者人口の約15%になります。

令和7年には約700万人に達すると予想され、これは高齢者の5人に1人が認知症を発症するということです。自分と配偶者の両親4人のうち、誰か発症する確率はかなり高いということが言えます。

また、認知症やその疑いのある人が、徘徊等により行方不明者として警察に届け出られた件数は、平成24年で9,607件、平成28年で15,432件と年々増加しています。

これらの統計を見ると、日本は将来益々少子高齢化が進み、その中でも年齢高い人の割合が増えていくことが確実視されます。また、高齢者の中で5人に1人は認知症を発症してしまうことが予想されています。しかし、1人暮らしか夫婦のみで暮らす高齢者が多いため、家族や世帯内でのサポートはなかなか難しい・・・ そういう時代が来ると思われます。

認知症を発症してしまったら

認知症を発症してしまうと、自分では何も決めることができなくなってしまい、遺言書を作ろうと思っていても、家族信託を検討しようと思っても、子どものために相続税対策をしようと思っても、できなくなります。

後見人がついて財産管理をしてもらったとしても、それは本人の財産を守ることが目的なので、子どものためにお金を使うというようなことは、できにくくなります。お正月に家族が集まったときに、みんなの食事代を出すといったことすら自由にできなくなります。

成年後見制度とは

後見制度は、任意後見制度と法定後見制度がありますが、それぞれ申請する時期(認知症発症前か発症後か)や、できる事が違います。任意後見人は、後見人を誰にするか自分の意思で決められますが、法定後見人は、申請者が推薦はできますが、決めるのは家庭裁判所になります。推薦者にならずに、弁護士や司法書士などのこれまで顔も見たことないような人が選任されることもあります。

次回は後見制度について詳しく解説したいと思います。

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